
初めての引っ越しなので、賃貸契約に不安があります。
何か特別なものが必要だったりするのでしょうか?
詳しく教えてください。

こういった疑問にお答えします。
こんにちは。いまりゆです。
私は以前、賃貸不動産会社で営業マンとして働いていました。
この経験を活かして、今回は賃貸契約について解説していきますね。
今回は、部屋を決める際に必ず交わされる『賃貸契約』までの流れ、また必要な書類についてご紹介していきます。
賃貸契約を交わすうえで、準備が必要になります。
いざ、契約時に『準備してない!』となってしまって契約ができなくなってしまいますので、注意してください。
部屋を決めるまでの流れについてはこちらを参考にしてください。
>>【初めての一人暮らしの方必見】~部屋を決めるまでの手順~
1. 部屋を決めてから賃貸契約までの流れ
ここでは気に入った部屋が見つかってから契約をするまでの流れを解説していきます。
まずその前に『賃貸契約』とはなんぞや?というひともいると思います。
簡単に説明します。
〇 賃貸契約とは・・・
借りる側(賃借人)と貸す側(賃貸人)が交わす契約のこと。
入居後トラブルが起きないように予め物事を決めておくという感じです。
以下の内容は必須になります。
① 契約期間と更新の定め
② 賃料や管理費(共益費)の額、支払い、滞納時のルールなど
③ 敷金などの初期費用
④ 暴力団等の反社会勢力の排除
⑤ 入居・生活上の禁止事項
⑥ 修繕ルール
⑦ 契約の解除規定
⑧ 借主からの解約規定
⑨ 原状回復の範囲と内容規定
⑩ その他特約事項の確認
※引用:suumo『賃貸に関する用語』
部屋を借りる場合は必ずこの『賃貸契約』を行います。
それでは『賃貸契約』までの流れを解説していきます。
① 入居審査
まず気に入った部屋が見つかってから、『この部屋に決めます!』という意思表示をいなければなりません。
それが《入居申込書》です。
入居申込書を担当してくれた不動産会社に提出をします。
※通常、不動産会社で記入します。
この入居申込書と併せて《保証会社申込書》も記入し、提出をします。
〇 保証会社とは・・
保証会社とは、家賃滞納が発生してしまった場合に、代わりにオーナーさんに家賃を払ってくれる会社のことをいいます。
連帯保証人の役割をする会社といったほうが分かりやすいかもしれませんね。
基本的には連帯保証人をつける場合(親など)は保証会社は不要です。
ですが、最近は保証会社の利用が必須という場合が増えてきています。
理由としては、連帯保証人も払えない場合が多いということです。
親の場合は高齢ということも考えられ支払いが滞ってしまう懸念があります。
オーナーさんとしては収入がなくなってしまう、トラブルになるということから、保証会社の利用を必須にするケースが増えているのが現状です。
『入居審査』とはオーナーさんの審査と上記の保証会社の審査があります。
審査する内容は保証会社によって違います。
また不動産会社にも詳細までは教えてくれません。
基本的には、クレジットカードの審査のように安定した収入があるか、提出した会社に本当に在籍しているかなどを確認しています。
もちろん収入に見合った家賃かどうかも調べています。
会社によっては公共料金の滞納なども調べる場合もあります。
この保証会社審査が通ったあと最後にオーナーさんの審査です。
オーナーさんもどういった人が入居するのか確認をしておく必要がありますので、最終チェックになります。
このオーナーさんの審査も通れば無事入居審査完了!となります。
② 引っ越し業者予約などの準備
入居審査が終われば今度は引っ越しの準備です。
現在住んでいるのが賃貸の場合は退去する旨を伝えなくてはなりません。
また電気、ガス、水道、インターネットなどの解約手続きなども済ませる必要があります。
一番重要なことが、不動産会社と最終の家賃発生日の調整をして、引っ越し業者の予約を取らなくてなりません。
引っ越しの繁忙期(1月~4月)はなかなか予約が取れないので早めの手配をおすすめします。
③ 初期費用の入金
次にしなければいけないことは、初期費用の入金です。
※契約後でもOKという場合もありますので、不動産会社に確認が必要です。
支払い方法は基本的には指定された口座への振り込みが一般的です。
物件によってはクレジット払い、また契約時に現金で支払うといった場合もあります。
予め不動産会社に確認するようにしてください。
④ 賃貸契約
上記の内容が終われば、ようやく契約になります。
契約日に関して、入居審査が通ったあとに不動産会社と調整が入ります。
契約内容をしっかり確認し、記名、捺印などの作業をし、晴れて契約締結!
後日、部屋の鍵を受け取り完了となります。
以上が契約締結までの流れになります。
2. 賃貸契約に必要なもの

契約の際に必要なものはなんでしょうか?
準備しなきゃいけないものもありますか?

契約時に必要なものですね。
準備しなくていけないものありますので、ひとつひとつ解説していきますね。
① 住民票
まず必要なのが住民票になります。
入居者が複数の場合は全員分の住民票が必要となりますので、注意してください。
〇 住民票の取り方
・役所に行って発行する
・コンビニで発行する(マイナンバー所持者のみ)
・郵送で役所から手配する(時間がかかる)
基本的には上記で取得できますが、各市町村で対応が違いますので、役所に確認してみてください。
② 身分証
次に身分証(本人確認書類)が必要になります。
厳密にいうと顔写真つきのものが必要になります。
社会人の方は運転免許証やパスポート、学生さんは学生証が必要なります。
※新入生の場合で学生証がまだ発行されていない場合は、高校生の学生証、または入学証明書が必要になります。
③ 収入証明書類
収入証明書類はいくつか種類が分かれます。
また入居審査の時に必要なる場合もあります。
その場合は提出済みなので不要となります。
・源泉徴収票
・給与明細直近の3か月分
・口座の残高証明(ATMなどから発行されるもの)
・確定申告(自営業の場合)
上記のいずれかが必要となります。
学生さんの場合は収入がないので、不要です。
④ 連帯保証人書類
連帯保証人をつけるひとのみ必要となります。
連帯保証人をつける必要があるひと
・学生さん
・収入がないひと
連帯保証人になったひとが揃えるもの
・住民票
※役所、マイナンバーカードがあればコンビニでも発行できます。
・印鑑証明書
※役所、マイナンバーカードがあればコンビニでも発行できます。
・所得証明書
※源泉徴収票、給与明細直近3か月分
・登録されている印鑑の押印、記名
※連帯保証人用の書類があります。
また連帯保証人になったひとは基本的には、契約の場にきてもらう方がスムーズに契約が進みます。
もし来られない場合は郵送で契約書に押印してもらうということになります。
⑤ 火災保険書類
火災保険は加入必須となります。
基本的には、オーナーさんの指定の火災保険に加入するのが、楽ですね。
自分で調べて、これがいいというものがあれば、相談してみてください。
火災保険に関しては不動産会社ではノータッチになることも多いです。
ですので、渡された書類に記載し、郵送する流れが一般的です。
『契約時にもってきてください』という場合もあります。
⑥ 契約者の認印
契約者本人の認印が必要なります。
重要事項説明を受け、そのあとの契約書、両方に記名、捺印をします。
※重要事項説明とは・・
部屋を借りるうえでの注意事項になります。
30分ほど、この説明を受けなくてなりません。
また不動産会社は必ずこの重要事項説明をしなくてはなりません。
⑦ 銀行通帳・銀行印
家賃の引き落としの振替用紙記載用に銀行通帳と銀行印が必要となります。
家賃の支払いは基本的に前月の月末が一般的です。
基本的には引き落としになりますので、契約時に通帳と銀行印が必要となります。
まれに振込みの場合がありますが、その場合は不要となります。
3. 賃貸契約における3つの注意事項
賃貸契約の際に注意すべき事項を紹介します。
これらをしっかり把握して契約時にトラブルがないようにしましょう!
① 時間に余裕をもつ
賃貸契約は時間がかかります。
まず《重要事項説明》に30分~40分ほどかかります。
重要事項説明は一方的に契約を担当するひとが注意事項を話す形になります。
注意事項となりますので、しっかり聞くようにしましょう!
そのあと、本契約になります。
契約に関しても、ひとつひとつ確認していくので、1時間から長いところだと1時間30分ほどかかります。
別の予定などを詰めすぎると間に合わない場合があるので、時間に余裕をもつことが大事です。
② 契約場所の確認
契約場所の確認を必ずするようにしましょう!
見学などを担当してくれた不動産会社で契約をするのが一般的ですが、まれに部屋を管理している管理会社で契約をしますという場合もあります。
そういった場合は管理会社に行く必要があります。
間違って不動産会社に来ないように気をつけましょう。
③ 契約後のキャンセルは費用が発生する
契約締結後にやっぱりやめますということは基本的にはできません。
もし本当にキャンセルしたいとなった場合は契約書通りの違約金の支払いが発生します。
違約金は、家賃の1か月~3か月分が相場です。
無駄な出費になってしまいますので、契約前に本当にこの部屋でいいのか、最終の確認をするようにしてください。
④ その他の注意事項
新社会人、または、転職したばかりのひとは注意が必要です。
・収入証明書が出せない場合は内定通知書が必要になりますので、予め、会社の人事部に確認しておく必要があります。
大体の年収も把握しておく必要もあります。
・保証会社だけではなく、連帯保証人をつける必要が出る場合があるので、予め連帯保証人になってくれる方に連絡しておく必要があります。
その場合の連帯保証人の必要書類を依頼しておかなければなりませんね。
4. まとめ:賃貸契約には事前準備が必要ですよ!
今回は、賃貸契約までの流れと契約時に必要なものについて紹介してきました。
本記事を要約しておきます。
✅ 賃貸契約までの流れ
① 入居審査
② 引っ越し業者予約などの準備
③ 初期費用の入金
④ 賃貸契約
✅ 賃貸契約に必要なもの
① 住民票
② 身分証
③ 収入証明書類
④ 連帯保証人書類
※連帯保証人をつけたひとのみ
⑤ 火災保険書類
⑥ 契約者の認印
⑦ 銀行通帳・銀行印
✅ 賃貸契約における3つの注意事項
① 時間に余裕をもつ
② 契約場所の確認
③ 契約後のキャンセルは費用がかかる
以上です。
賃貸契約時に忘れたなどトラブルが起きないようにチェックすることをおすすめします。
それでは今回はこれで以上になります。
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